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【特集】意外と知らない? アウトバウンド成功のためのTips ~その2・オープニング~

 

前回はアウトバウンドに求められるセールスピッチのあり方について取り上げました。

今回から、セールスピッチの内容部分、シナリオについて取り上げます。
2つ目のTipsとなる本記事では、シナリオの導入部分をいかに作るか、ということに焦点を当てます。

 

シナリオのオープニング(導入部分)

アウトバウンドにおける顧客とのコミュニケーションでは、常にシナリオを用意する必要があります。
シナリオとは、話の道筋をつけること。
顧客に自社のビジネスを知ってもらい、それが顧客にとって有益なものであることを理解してもらうための台本を用意するということです。

 

ただし、暗唱するためのトークスクリプトを作る必要はありません。
前回ふれたように、あくまで顧客との対話を試みるための台本である必要があります。
トークスクリプトがモノローグとすれば、アウトバウンドに求められるシナリオはダイアローグといえます。

 

成果にフォーカスしたシナリオのためには導入部分で簡潔に内容を相手に伝える必要があります。
カギは2つ。
POINTエレベーターピッチです。

 

POINT

良いシナリオのためには良い構成が必要です。
特に導入部分では顧客に興味を持ってもらい、なおかつ顧客が自身の求めるソリューションに気づいてもらわなければなりません。
無駄なく上記の目的を達成するためのフレームワークがPOINTです。

 

PURPOSE(目的)

まず感謝を述べ、ミーティングの目的を顧客にとってのメリットという観点で伝える

OUTLINE(概要)

扱うトピックの概要を提示する

INPUT(顧客の意見を聞く)

顧客の意見をもらう。追加すべき事項はないか?顧客にとって最も重要な点は?

TRANSITION(次の段階を示唆)

ポジショニングステートメント[note]顧客のビジネス上の選択肢に自社の製品・サービスを位置づけるためのやり取り[/note]に移行する

 

目的を述べ、概要を簡潔に提示したのち、顧客の意見を聞く。
一回限りのミーティングで終わらせないために、商談に移行した場合の対応も説明する。
PONITに沿うことで、場当たり的な対処に追われることなく、落ち着いて自社のソリューションをアピールすることができるでしょう。

 

とはいえ、顧客が話を聞くために割く時間は限られています。
予定より短い時間でのミーティングを求められるかもしれません。
そうした事態に意識的であるために採るべき手法がエレベーターピッチです。

 

エレベーターピッチ

エレベーターピッチとは、顧客や上司など、限られた時間の中でコミュニケーションを取らなければならない相手に正確かつ効果的に言いたいことを伝える手法です。
エレベーターで居合わせる間に要点を伝えられるようなピッチを心掛ける、ということから名付けられました。

先述のPOINTの流れに沿ったエレベーターピッチは以下のようになります。

自身の主な仕事について説明する→Purposeの表明
顧客が抱える主要な問題について説明する→Outlineの提示
自身との取引によるメリットを顧客の視点で説明する→InputにつながるOutlineの提示
質問を投げかけて「ニーズ分析」のステップへとつなぐ→Inputへの移行

 

エレベーターピッチ実践のためのヒント・基本

エレベーターピッチはスキルのシナリオを実際に表現するためのスキルです。
あらゆるスキルの常として、実践には修練が必要になります。
エレベーターピッチにおける修練は以下の通りです。

 

簡潔さを重視(内容を編集、そぎ落とす)
相手に応じて内容を調整できるようにする
何度も練習を重ねる
友人の前や鏡の前でリハーサルを行い、流れを身体になじませる
情熱をこめて話す

 

エレベーターピッチ実践のためのヒント・応用

エレベーターピッチの実践に慣れたら、もう一歩踏み込むことで更なる成果をつかむことができます。
それは、ピッチに対する反応を注意深く観察し、パイプラインへとつながるための重要人物を把握するということです。
ここでいう重要人物とは、具体的に以下のタイプに分けられます。

 

意思決定者

誰が意思決定者であるかを伺わせるサイン(言語的なものも非言語的なものも)に注意する。なるべく話しかけ、課題発見プロセスに巻き込む。

影響力を持つメンバー

対象分野の専門家である場合が多く、こちらが参加することに対して積極的なこともあればそうでないこともある。いずれの場合も該当者を尊重し、疎外感を持たせないようにする。

アポイントメントを承諾した人物

ミーティングの実現に寄与した人物が参加しているか把握する。話し合いを良い方向に誘導してくれることが多い。

 

まとめ

以上、シナリオの導入部分をいかに作るか、必要な2つのコツとともに紹介しました。
実際に考えられるセリフ例について下に掲載しますので、ぜひ参考にしてください。

次回はシナリオの肝となる「顧客との対話」について考察します。

 

オープニング具体例

PURPOSE(目的) – このたびはミーティングの機会を設けていただきありがとうございます。このミーティングの目的は、お客様の現在のビジネス状況や目標について理解し、協力して成長につながる新しい方法を模索することです。

OUTLINE(概要) – 実際にお目にかかってのミーティングは初めてですので、大まかな流れをご提案いたします。

•まず当社のバックグラウンドについて簡単に説明させていただきます。
•次に、お客様のこれまでの経験について、ぜひもう少しお聞かせください。
•さらに、お客様のビジネスについて具体的に掘り下げ、成功している点や直面している課題などを検討しましょう。
•最後に、ご相談した内容をもとに、最善と思われる次のステップを検討しましょう。

INPUT(顧客の意見聴取) – 何か抜けている点や、盛り込みたい点などはございますか?せっかくお時間をいただきましたので、生産的な成果が生み出せるようにと考えております。

TRANSITION(次の段階への導入) – ありがとうございます。それでは、次に打つべき手についてですが…

 


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