マーケティングオートメーションのエッセンスについて

営業とマーケティングに効率化をもたらすマーケティングオートメーション。

当サイトにおいて繰り返し登場していますが、インサイドセールスとのシナジー面に焦点を当てた紹介のみで、基礎理解のための解説はしていませんでした。

本記事では、マーケティングオートメーションの定義から、その必要とされる背景を解説します。

 

導入の検討段階にある企業も、すでに実務で触れる機会のある担当者も、本記事で改めてマーケティングオートメーションのエッセンスを振り返ってみてはいかがでしょうか。

 

マーケティングオートメーションとはなにか

マーケティングオートメーションとはそもそもどういったものでしょう。
一言で表現するならば、次のように言えるでしょう。

 

マーケティングを効率化するためのツール

 

さらに詳述するなら、以下の定義が具体的な業務を含めた表現となります。

 

営業プロセスに至る前の見込み顧客のリストを整備し、興味関心を醸成しつつ育成
十分に営業可能なレベルに至った見込み顧客を営業プロセスへ引き渡す役割を持つマーケティングツール

 

一口に「見込み顧客」といっても、その興味関心のレベルは多様です。
効率的業務のためには、関心の高さに応じたアプローチを採り、顧客の興味を自社にフォーカスさせ、購買意欲が沸いたところで本格的営業を行う必要があります。

マーケティングオートメーションは、顧客の”購買意欲”をデータとして可視化し、営業をサポートするツールなのです。

 

マーケティングオートメーションを構成する要素

BtoBの場合、受注プロセスを分解すると「案件の創出」と「案件のクロージング」の2つに分けられます。
前者は「リードジェネレーション(見込 み客の創出)」と「リードクオリフィケーション(見込み客の選別)」、そして「リードナーチャリング(見込み客の育成)」を通じて、マーケティング活動で得られる案件を創出する、といったように分解できます。

リードジェネレーション

見込み客の獲得を意味します。見込み客の獲得手段にはSEMやSEOに代表されるデジタルマーケティングや、展示会・セミナー、DMなどの オフライン施策も該当します。近年ではリードジェネレーションの増加を目的とし「コンテンツマーケティング」をサポートするツールが登 場しています。

リードクオリフィケーション

見込み客の“見込み度合い”を選別することです。購入する可能性の低い見込み客をセールス部隊に渡しては生産性が悪化します。購入可能性 の高い見込み客のみを引き渡すために「どんな要件を満たせば購入見込み度が高いのか」をしっかりと定義づけし、選別することを指します。

リードナーチャリング

見込み客を育成する施策を指します。メルマガや電話、DMやアプリのプッシュ通知、時には訪問やセミナー開催など、あらゆる施策を通じ て見込み客の“見込み度合いを育成”していきます。

 

なぜ今、マーケティングオートメーションが求められているか

MAという概念は今から約15年前、2000年ごろに米国で生まれました。
米国内において、今日では多くの企業で当たり前のように利用されているツールです。

一方日本を見てみると、遅れること約14年。2014年ごろにようやくマーケティングオートメーションの概念が普及し始めました。
普及のきっかけは外資系メーカーの日本国内への参入です。

 

なぜ今、多くの企業から求められているのでしょうか。

優れた営業組織の要件は、「マイクロマネジメント」と「予実管理」が徹底的に行われていることです。

営業力があると呼ばれている組織は、例外なく徹底的に「KPIマネジメント」を行っています。
指標を細かく設定し、日次・週次・月次とプロセス分解をし、工数も計算し、徹底的に行動 まで管理する。
強い営業組織は間違いなくこのKPIの、徹底的なマイクロマネジメントを行っています。
もう1つが「予実管理」です。
“予想”と“実績”をずらさず確実に達成していくこと。
強い営業組織というものは、この2つの要件を満たしています。

しかし、いくらこの2つの要件を満たした強い営業組織でも「抱える課題」が存在します。

それは「見込み客(リード)の管理」です。

受注率100%の目標が不可能である以上、消化できないリードが増えることになります。
人手不足の企業であれば、受注に対する未消化の比率はより悪化するでしょう。
溜り続けるリードは、営業マネージャーはもちろん、厳格な営業部長でも管理が難しい問題です。

また、営業組織の特性や営業マン個人の習性上、短期間で数字が上がるような案件が進められます。
つまり、決まらなかった案件は、マネージャーも、担当個人も管理しない。
せっかく集めたリードが、“死んで”しまうのです。

リード、すなわち未受注企業は、本来、“宝の山”であると言えます。
アクションを取り続ければ、すぐに受注に至らなくとも、いずれ受注機会が訪れるかもしれません。
しかし、毎日増え続ける“宝の山”を、営業マネージャーが常時管理することは不可能です。

マーケティングオートメーションが解決するのは、この課題、「溜まり続けるリードの消化」です。

どんな優秀な営業組織や営業マンでも管理しきれない膨大なリード、仮に10万件のリードがあった場合、この10万件のリードに対して、極 論を言ってしまえば、10万人の営業マンがぴったりついてきめ細かなフォローができれば確実に成果が出るはずです。
いわばOne to Oneマーケティングを実現すれば成果は上がるのです。

しかし、実際に10万件のリードに対して10万人の営業マンをつけるというのは、あまりにも非現実的です。
それをテクノロジーの力で実現するべく開発されたのがマーケティングオートメーションなのです。

 

マーケティングオートメーションでできること

マーケティングオートメーションではパーソナイライゼーション、リードスコアリングといった機能を通じて、リードの購買意欲に応じた対応を客観的な指標を確認しながら行うことができます。(詳しくはこちらの記事

簡単な例で解説してみましょう。
ある企業のECサイトにて、複数の潜在的な顧客が商品Aをカートに入れたものの、購入には至らなかったとします。
ではなぜ購買に至らなかったか。購買意欲はあるのかもしれませんが、他の商品と比べるためか、あるいは時間がなかったために離脱したのかもしれません。
そこで、時間をおいてリマインドメールを送付します。
リマインドメールを見て購買に至れば、ひとまず解決です。
一方、メールを開封したが、購買に至らなかった人についてはどうでしょう。
やはり、購買に至らなかった何らかの理由があるはずです。
そこで、メールを開封したが購買しなかった人だけに、パーソナライズされた広告を表示するなど、いわゆる、リマーケティングを実行します。
広告をクリックすれば次の購買プロセスへ、クリックされなければ別の手段で再アプローチします。

こうした一連のプロセスを実行するためのツールがマーケティングオートメーションです。
リードを死蔵させず、顧客の購買意欲を高める最適なアプローチをとるOne to Oneマーケティングを実現する強力なサポートツールといえるでしょう。

 

まとめ

マーケティングオートメーションはインサイドセールスと組み合わせることにより効率的な顧客獲得、案件受注を実現します。
今まで消化を諦めていたリードのリストが、無二の資産に生まれ変わるかもしれません。
既に効果を実感している担当者も、検討段階の企業も、マーケティングオートメーションの強みをよく理解し、今後のビジネスに役立てましょう。

 

 

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